テレビドラマ [法律に関する問題]
相棒というドラマが昼間再放送されていました。普段は仕事で見れないのですが、2月11日は祝日でしたので、たまたま見ました。途中から見たためはっきりしていないところもありますが、内容は、窃盗事件の犯人らが被害品を7年前に隠していた場所に、時効が完成する前日に被害品を発掘するために集まって来たところを、殺人事件の捜査のために来た水谷豊に真相を暴かれ、時効完成ぎりぎりの時間に逮捕されるという内容でした。
時効完成直前の逮捕というのはテレビドラマではよくあるパターンですが、実際は公訴提起を公訴時効期間内にすることは難しく、犯人を処罰することはできないでしょう。時効にも色々ありますが、ここでの時効は、公訴時効というものでして、時効期間(窃盗であれば7年間)内に公訴を提起する必要があります。 公訴を提起するには証拠を収集し、少なくとも担当検察官が取調をし、起訴することについて上司の決裁を受け、起訴状を起案し、それを裁判所に提出する必要があり、それを公訴時効完成前にしなければなりません。そうすると、公訴時効完成ぎりぎりで逮捕したとしても現実的には、時間の関係で時効期間内に起訴できないのです。仮に、公訴時効を過ぎて起訴したら、裁判所から免訴の判決を受けることになりますから、それが判明しているのに起訴する検察官はいません。
テレビドラマを見ていますと、実際の訴訟では有り得ないことが多いですが、それはそれで面白いものはおもしろいですね。 ちなみに、私は、堺雅人主演の「リーガル・ハイ」が好きです。荒唐無稽なストーリで実際には有り得ないところがいいですね。
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